シドニー日本クラブ名誉会長
在シドニー日本国総領事 竹若 敬三

 新年あけましておめでとうございます。
 昨年も、シドニー日本クラブ(JCS)の皆様には、大変御世話になり、心から御礼申し上げます。
 おかげさまで、日本と豪州との関係は大きく発展しています。昨年11月には安倍総理が日本の総理として初めてダーウィンを訪問されました。この訪問では、戦後の日豪間の和解の速さが強調されるとともに、イクシスLNGプロジェクトの本格スタートが祝されました。昨年10月にはシドニーで第56回日豪経済合同委員会会議が開催され、日本から三村明夫委員長を始め232人ものビジネス関係者が来られ、西シドニー開発が大きく取り上げられました。西シドニーは豪州で第3の経済規模を有する地域であり、今後100万人単位での人口増加が見込まれています。シドニー首都圏の中で、パラマタ周辺と西シドニー空港周辺という二つの新たな都心を開発する構想に対して、日本側の関心も高まっています。
 昨年は、JCS創立35周年を迎えました。記念行事として、1月のキャンベラ日帰りツアー、5月の星砂物語の上映会とCentennial ParkにおけるBBQパーティ、6月のパラマタでの祭り(パラタマで初開催)、8月の「一陽来復」の上映会などが行われました。12月8日に開催された恒例の「Matsuri Japan Festival」は、晴天に恵まれ、4万人以上の人が訪れました。日本の祭りは、当地の文化の一部としてすっかり定着しています。
 JCSの活動は、祭りとともに、レインボー・プロジェクトやシドニーでの日系家族間の親睦を含め多岐にわたっています。JCS日本語学校は日本語学習と日本文化の継承に取り組んでおり、250名を超える児童、生徒が通っています。昨年、JCS日本語学校3校の永年の功績に対して総領事表彰を行いました。
 総領事館としては、在留邦人の皆様に安全と安心を確保することを第一の役割としています。皆様からご意見をいただきながら、いつでもお気軽に相談できる総領事館でありたいと考えておりますので、ご支援をよろしくお願い申し上げます。当館の領事窓口は、皆様にご不便をおかけすることのないよう、混雑緩和に向け、引き続き取り組んで参ります。
 本年も皆様の一層のご発展とご健勝を祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。