高岡総領事
シドニー日本クラブ名誉会長
在シドニー日本国総領事 高岡 正人

新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、健やかに新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。

さて、2015年を振り返ると、多くのことがありました。直近では、マルコム・ターンブル首相が、ニュージーランドに次ぐ2カ国目の単独外遊先として日本を訪問しました。安倍総理との首脳会談では、日豪間の特別な戦略的パートナーシップが再確認されました。ここNSW州との間においても、5月にベアード州首相が、選挙後初の公式海外訪問として訪日し、東京都との間で覚書きを締結する等、関係は一層緊密化しています。経済面でも、1月に日豪EPAが発効され、さらに10月には環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の大筋合意と、両国間の経済関係は一層深まりました。他にも、11月の名古屋市・シドニー市間の姉妹都市関係35周年記念行事をはじめ、姉妹都市関係等の行事が盛んに行われましたし、12月には全日本空輸(株)による羽田・シドニー線が新たに就航し、日豪間の人的交流が一層活発化していくことが期待されます。

11月には、ダーリング・ハーバーで毎年恒例の「祭りin Sydney」が開催されました。当日は、大変盛況で、日本のあらゆる魅力を多くの来場者に堪能して頂けたのではないでしょうか。これはJCSの皆様をはじめ当地に在住されている関係者の活発な活動の賜物です。皆様の日頃からの日豪交流へのご貢献に対して、この場を借りまして、改めて感謝と敬意を表したいと思います。

NSW州の日本人コミュニティーは3万人を超え、多文化主義を推進するオーストラリアでも大きな存在です。在シドニー日本国総領事館としても、これからも当地において、日豪の友好関係をさらに強化させ、また日本の存在感を高めていければと思いますので、ご協力よろしくお願い申し上げます。

最後に、新年が日本クラブの皆様にとって実り多き年となるよう、また、日豪両国にとって更なる発展の年となることを願いつつ、年初のご挨拶とさせていただきます。

Mizukoshi_2016
シドニー日本クラブ会長
水越有史郎

明けましておめでとうございます。
今年も会員の皆様が元気で毎日を有意義に過ごされることを願っています。

シドニー日本クラブ(JCS)は、多くの日本人が住むシドニーの日本人コミュニティ団体として、期待に応えられる活動を引き続き行っていきたいと思います。

2015年は、戦後70周年を迎え、またオーストラリアでは第一次世界大戦時のガリポリ上陸100周年でもあることから、さまざまなイベントやセミナー、展示会などで戦後を振り返る機会が多くありました。

ご存知のようにオーストラリアにおける日本人の移住史は、明治時代の木曜島やブルームでの真珠採取ダイバーや、クイーンズランド州のサトウキビ農園の労働者に始まります。その後、白豪主義の台頭や戦争により中断してしまいますが、戦後再び、商社の駐在員や日本に駐留した英連邦軍の軍人・軍属との結婚により移住された日本人女性により、日本人の移住史が再開されます。

2015年の年頭の挨拶では、オーストラリアの日本人移住史を振り返り、シドニーに暮らす日本人として先達の苦闘に思いを馳せ、二世、三世の子どもたちに日本語をはじめ、日本の文化や伝統をどう継承していくのか、会員の皆さんとともに考えていきたいと述べましたが、昨年はチャッツウッドでの初の祭りの開催や、新しい日本語学校の開校など、大きく活動した年となりました。

今年もJCSでは、継承語教育を行なう日本語学校の運営をはじめ、親睦の会やコミュニティーネットが提供する高齢者サービス、踊りを通じて広くオーストラリア人に日本を印象づけるソーラン踊り隊のパフォーマンス、会の大事な目的のひとつであるチャリティー活動を担うレインボープロジェクトなどの活動を展開していきます。
特に2016年は、3.11の東日本大震災から5年目を迎えることから、JCSレインボープロジェクトによる、これまでよりも大きな祈念イベントを3月11・12日に予定しています。
もちろん、毎年恒例の七夕フェイトや忘年会、祭りの参加と、会員をはじめご家族、お友達を誘っての楽しい催しも、行なっていきます。

シドニーで最大の日系コミュニティ団体として、会員相互の親睦団体の枠を超えて、オーストラリア社会に根を下ろすエスニックコミュニティーとして、さらに大きく飛躍する団体でありたいと思います。そのためには会員の皆さんのご協力が欠かせません。積極的に会に働きかけて、皆さんとともに楽しい会を作っていきましょう。

2016年も、あせらず、怒らず、くよくよせずに、楽しく、笑って、頑張りすぎないようにしましょう。