2010年8月21日(土)参加者37名、チャッツウッドのドガティセンターで行われました。
いつものように美味しい和食弁当を食べながら、今月も元気で会えた歓びに、声も弾んで楽しく歓談しました。

■講師:テリー寺本氏

元カンタス航空勤務、現在は、ワイン業界指導者/ ワインジャーナリスト、Wine CommunicationsAssociation会員、Foreign Correspondents’Association会員、豪日協会のボードメンバーのテリー寺本氏に講師をお願いし、「ワインのお話とマグロの養殖」についてお話を伺いました。

当日テリーさんは、赤ワインを意識したかのように、鮮やかなピンクの上着に口紅も同色のピンクに合わせ、スマートに登場。1時間の講演中、座ることもせず、原稿もなく、流暢な話し振りに会場は引き込まれました。
テリー寺本さんの本名は、寺本不二子さん。カンタス航空に勤務している時に、同じ名前の方がいたので、「寺本」を短くして「テリー」と呼ぶことにし、それ以来「テリー」で通しているという。

当時、全くワインが飲めず、ワインの知識もないまま機内サービスをしていたが、これではいけないと思い立ち、ワインの勉強を始めた。
機内で、シャンパンを飲む機会があり、グラス半分も飲まないうちに酔いつぶれてしまい、後ろの席で横になり、その日のフライトは、仕事にならなかったというエピソードもあったそうだ。
今では、あることをきっかけに飲めるようになったが、そのきっかけはプライベートなことなので、秘密にしておきましょう。
歴史上、名に残る徳川将軍達もその時代に、フランスのワインをたしなんでいたり、食事もワインに合う献立だったことを紹介。

産地によってワインの特徴が違い、質の良いぶどうが育っている北海道や長野は、日本の高質ワインとして将来期待されている。
オーストラリアのワインの特徴としては、天候が適していて、ぶどうが完熟するので砂糖を加える必要もなく、低農薬なので、世界で一番健康的と言われている。
NSW州では、1820年代から移民が多く、その人達が持ち込んだ苗からワイン作りが始まった。
ワインは薬としても使われ、特に赤ワインは結核の薬として役立てたことから、医者がワイン作りを始めた例が多い。

ワインにも様々な種類があるが、お食事とそれに合わせたワイン選びが重要。
リースリングは、ワインだけで飲むには美味しいと感じないが、お食事と一緒に飲むといい。
ソーヴィニョン・ブランは鍋物に合い、アデレードヒル産やニュージーランドのクラウディベイがお勧め。
ピノ・ノワールは、タスマニア産が良い等々、テリーさんのお話ぶりから、なぜかワインの香りが漂ってくるようだった。

マグロの養殖は、2008年にマグロの卵を孵化させることに成功、ポート・リンカーンで育てて成魚にしている。
折角そこまで成功しているのに、我々が望むマグロの大きさやさばき方が養殖業者に伝わっていないことが残念だ。
現地と消費地とのコミュニケーションが必要に思う、とのこと。
美味しいワインにとろけるようなトロを堪能したいものだ。

テリーさんのお好きなワインは、バロッサ産のシラーズだそうです。
いつかテリーさんに選んで頂いたワインで楽しく乾杯したいものです。